危険なマスカレード
「二週間だけ、僕と結婚しているふりをしてほしい」ずっと思い続けてきたブラッドの言葉にゾーイは唖然とした。
新聞の編集長を務める彼は、架空の女性デイジー・ローズの名前でコラムを執筆してきた。
好評を博したそのコラムが雑誌に取材されることになり、「デイジー・ローズは僕の妻だ」と口にしてしまったのだという。
彼と一緒にいられるのならどんなことだってする。
だけど約束の二週間が過ぎたあと、私とブラッドはどうなるのかしら。
庭師のアディは幼なじみのゲイブにずっと恋心を抱いてきた。
だが名家の御曹司で州議会議員でもある彼に対し、アディは使用人の娘にすぎない。
しょせん、かなうはずもない恋なのだ。
アディはゲイブを諦め、別の男性と婚約するが、突然訪ねてきたゲイブの姿に驚く。
口先だけのお祝いを言いに来たのかしら?私の本当の気持ちなど、決して知ることなどないくせに……。
その次の瞬間、ゲイブに唇を奪われ、アディは言葉を失った。
ウエイトレスのテレサは、毎朝やってくる男性が気になっていた。
あからさまな口説き文句を口にするわけではないものの、明らかにテレサを誘惑しようとしている。
だがみじめなだけだった過去の結婚生活を思えば、ハンサムで口のうまい男性はこりごりだ。
住んでいた貸家が売却されることになり、部屋を探し始めたテレサは、ある煉瓦造りの建物にひと目で魅せられる。
きっとここでなら、平凡な毎日も楽しく過ごせるにちがいない。
契約を結ぼうと、大家を訪ねたテレサの前に立っていたのは――あの男性だった!パイロットの訓練士として世界中を飛び回るビリーは、まるで女王のように、空の上では男たちを自由にあしらっていた。
地上に降りればごく普通の、おしゃれが好きな若い女性だが、訓練を受けた男たちはビリーを無視することで屈辱感を晴らす。
だから恋愛を楽しむこともなく、ひたすら仕事に専念してきた。
ところが、果敢にも彼女に立ち向かう男性がいた。
バハニア王国の第四王子、プリンス・ジェフリだ。
顔を合わせた二人は激しく惹かれ合い、恋に落ちていくが、王子には国王の勧める花嫁候補がいた。
エリザベス女王の治世が始まって十年あまりがたった。
だが貴族による反乱が起こるなど、国はいまだ混沌の中にあり、治安も決してよくない。
貴族の娘キャサリンがならず者に襲われたのはロンドン市街の馬車道だった。
護衛もつけずに宮廷へ向かっていたのだ。
危機一髪のところで、彼女はニックという男性に救われる。
彼には以前会ったことがある!キャサリンはそのときのニックの奇妙なまなざしが気になってしかたなかった……。
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